2024春闘での連合の結果はどうだったんだろう?
こんな疑問にお答えします。
✅本記事の内容
- 2024春闘での結果概要|連合
- 過去10年間における春闘賃上げの推移と背景
- 連合組織について
✅本記事の信頼性
- 当記事における春闘情報は連合発行の2024春闘調査結果を参考にしております。出典:連合2024春闘
目次
2024春闘での結果概要|連合
2024年7月1日、ナショナルセンターである連合は、春闘回答の最終集計結果を発表しました。
その結果、平均賃金方式で回答を引き出した5,284組合の「定昇相当込みの賃上げ額」は、平均で15,281円(5.10%)となりました!
最終集計で5%超えを維持したのは33年ぶりとのことです。
2023春闘が10,560円(3.58%)の賃上げ回答でしたから、平均約5,000円もアップしましたね!
春闘における各企業の状況や知っておきたい知識になど関する記事を以下のページにまとめていますので、良かったらご覧ください!👇
春闘要求について
2023年10月17日、連合は来春闘でのベースアップ相当分として3%以上、定期昇給分を含めて5%以上の賃上げを要求する方針案を固めました。
また、2023年12月1日の中央委員会で上記の方針を正式決定いたしました。
2024春闘において、5%以上の賃上げを求める理由は主に以下の通りです。
①持続的な賃上げの実現
2023春闘での賃上げは、それまでの数十年におけるほぼ横ばいの賃金に対しメスを入れるきっかけとなりました。この勢いを維持したいというのが、2024春闘での思いでしょう。
②物価高による実質賃金マイナスの解消
物価高を加味した実質賃金はマイナスで推移しているため、日々の暮らしにおける負担は増すばかりです。これを解消することも、賃上げを行う目的の一つです。
単年度ではなく、持続的な賃上げとすることが重要ですね!
世間動向について
2024年2月9日、政府は物価高を上回る所得増へと8つの方策を発表しています。
- 「労務費」などの価格転嫁を政府として強力にバックアップ
- 賃上げを実現した企業への税制優遇を抜本拡充
- 中小企業の「稼ぐ力」を高めるための投資を支援し、賃上げを後押し
- 所得税・住民税の定額減税で、可処分所得を下支え
- 同一労働・同一賃金の徹底
- 非正規雇用労働者の正規化を後押し
- 発注者・受注者の共存共栄 ~パートナーシップ構築宣言の実効性向上~
- 医療・介護・障害福祉分野などの公的価格の引き上げによる賃上げ
政府としても物価高に対する所得増は目指すべきところですね!
回答集計結果について
連合は、2024年3月15日に「第1回 春闘回答結果」を報告しました。
以降、計7回に分けて春闘回答結果を公表しています。
結果報告 | 賃上げ額(平均) | 賃上げ率(平均) |
第1回(3/15) | 16,469円 | 5.28% |
第2回(3/21) | 16,379円 | 5.25% |
第3回(4/2) | 16,037円 | 5.24% |
第4回(4/16) | 15,787円 | 5.20% |
第5回(5/2) | 15,616円 | 5.17% |
第6回(6/3) | 15,236円 | 5.08% |
第7回(7/1) | 15,281円 | 5.10% |
2024年7月1日、第7回集計において、最終集計結果を発表しました。
その結果、平均賃金方式で回答を引き出した5,284組合の「定昇相当込みの賃上げ額」は、平均で15,281円(5.10%)となりました。
また全体及び中小組合(300人未満)ごとでの賃金改善額は以下の通りです。
①定昇相当込み賃上げ計
賃上げ額(平均) | 賃上げ率(平均) | |
全体 | 15,281円 | 5.10% |
中小組合(300人未満) | 11,358円 | 4.45% |
②賃上げ分のみ
賃上げ額(平均) | 賃上げ率(平均) | |
全体 | 10,694円 | 3.56% |
中小組合(300人未満) | 8,256円 | 3.16% |
定昇含んで5%以上、賃上げのみで3%以上という目標は達成できましたね!
特にニュースでも話題となった自動車業界の賃上げ状況については、以下の記事にて比較しランキング形式で紹介しています!
良かったらぜひお読みください!👇
過去10年間における春闘賃上げの推移と背景
ここまで2024春闘についてお伝えしてきましたが、これまでの過去10年間における連合の要求額と回答は以下の通りです。
年度 | 要求額(平均) | 回答(平均) |
2014 | 4%以上 (ベア+格差+定昇) | 2.07% (定昇相当込み) |
2015 | 4%以上 (ベア+格差+定昇) | 2.20% (定昇相当込み) |
2016 | 4% (ベア+格差+定昇) | 2.0% (定昇相当込み) |
2017 | 4% (ベア+格差+定昇) | 1.98% (定昇相当込み) |
2018 | 4% (ベア+格差+定昇) | 2.07% (定昇相当込み) |
2019 | 4% (ベア+格差+定昇) | 2.07% (定昇相当込み) |
2020 | 4% (ベア+格差+定昇) | 1.90% (定昇相当込み) |
2021 | 4% (ベア+格差+定昇) | 1.81% (定昇相当込み) |
2022 | 4% (ベア+格差+定昇) | 2.07% (定昇相当込み) |
2023 | 5% (ベア+格差+定昇) | 3.58% (定昇相当込み) |
2024 | 5%以上 (ベア+格差+定昇) | 5.10% (定昇相当込み) |
2008年に起きたリーマンショックの影響により、長らく賃金改善が行われてきませんでしたが、2014年より賃金改善が行われました。
過去10年間で初めて連合の目標をクリアしたということですね!
各年度における詳細については以下の記事にまとめております👇
連合について
連合さんについて簡単にご紹介しますね!
~日本労働組合総連合会について~
- 結成:1989年 連合(日本労働組合総連合会)
- 組織構成:日本のナショナルセンター(全国中央組織)
- 加盟組合員数:約700万人
- 加盟産業別組織:47組織
- 地方連合会(支部):47拠点(47都道府県)
~特記~
- 連合公式キャラクター「ユニオニオン」がいる。
ユニオニオンがみんなを待ってるよ!(笑)
まとめ:来年もさらなる賃上げを期待!
今回の記事では、連合さんの2024春闘結果等についてご紹介いたしました。
あらためて、2024春闘における要求額と回答は以下の通りです。
連合:5%以上(ベア+定昇等)
回答集計結果:5.10%
最後までお読み頂きありがとうございました!
コメント