
”全日本海員組合本部会館” ってどんな施設だろう?
一般人も入っていいのかな?
こんな疑問にお答えします。
✅本記事の内容
全日本海員組合本部会館ってご存じですか?
東京都港区六本木にある産別労組である全日本海員組合さんの本部会館になります。
この会館は約60年の歴史ある建物ですが、老朽化に伴い、2023年1月から2024年11月までの約2年間に渡り大規模改修工事が行われたことを機に、百年以上続くその歩みと、海の仕事を紹介する展示室が作られました!

こちらの展示室は、一般の方も入場無料で見学できるとのことでしたので、早速レポートしたいと思います!
✅本記事の信頼性

- 全日本海員組合様の情報は公式HPより拝見させて頂きました。出典:全日本海員組合HP
目次
全日本海員組合ってどんな組織?

全日本海員組合さんについて簡単にご紹介しますね!
- 名称:全日本海員組合(JSU:All Japan Seamen’s Union)
- 結成:1945年10月
- 支部:【国内】19府県【海外】フィリピン等 5ヵ国
- 組合員数:約8万人(内、非居住特別組合員(外国人船員)約5万人)
- 上部団体:連合
「航船や遠洋漁船で働く船乗りたち、そして日本の海事関連産業で働く仲間たちでつくる日本で唯一の産業別労働組合です」公式HPより

組合員の半数以上が外国の方なんですね!
本部会館の成り立ちについて

全日本海員組合さんの本部会館は、戦前以来、神戸に置かれておりましたが、戦後活動の中心が東京に移ったことを機に、度重なる議論の末、1959年に移転が決定、1964年に建物が完成しました。
設計は戦後の建築界を牽引した建築家・大高正人氏によるものであり、2017年にはドコモモ・ジャパンの「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」の代表的作品に選定されています。
そして約60年経過した2022年に、老朽化や耐震性の観点から保存・改修が行われました。
この歴史ある建物を建て替えではなく、あくまで改修・保存とし、設計した大高正人氏の事務所出身である野沢正光氏が主宰する野沢正光建築工房の設計により改修が行われています。

建物自体とても貴重なものなんですね!
会館への行き方
~電車の場合~
☆地下鉄「日比谷線」または「大江戸線」で六本木駅下車 1番出口から徒歩1分

会館は東京都港区六本木駅のすぐそば!
仕事や買い物ついでにも寄れますね👌
会館住所:東京都港区六本木7-15-26

駅からの場合、建物の裏口から入ることになりますが、👇のように大きな看板がありますので迷わずたどり着けますね。
※開館時間がおそらく平日10時~17時だと思いますが、気になる方は会館へお問い合わせください。


看板もリニューアルされたようで、カッコいいですね!
施設概要
ここから施設内部をご紹介します!
まず入り口ですが、👇の表示があるのですぐにわかると思います。

ただ、内に入ると特に案内がないため「本当に大丈夫か?」と一瞬焦りますが(; ・`д・´)
近くに受付のお姉さんがおりますので、不安なら声を掛けてみてください(私は声を掛けました…)
見学施設は地下1階と地下2階になります。
展示室の入り口にガイドマップが置かれていますので、内部は迷わず進めますね!



全ページ右下に英語翻訳がついているのも良いポイントですね!
地下1階
①楢崎猪太郎(ならざきいたろう)銅像
まず中に入ると最初に目に入るのが「楢崎猪太郎氏」の銅像です。
こちらは全日本海員組合の初代組合長だった方ですね。
「外観よりも内容 声よりも力」真意はわかりませんが、遺訓と紹介されておりました。

②海員組合展示室
こちらがメインの見学エリアですね!
入り口には大きな組合のエンブレムが飾られていました。

中に入るときれいなパネルが壁沿いに続いており、組合の特色や歴史がわかりやすく紹介されております。


最初に驚くのがやはり組合員比率ですね!
8万人のうち半数以上の5万人が外国人というのは日本で唯一ではないでしょうか?

中央には船に関するクイズパネルがあり、子供も楽しめる工夫がありました。
また、戦争に巻き込まれた船に関する資料や、沈没船から拾われた船員の手帳やお皿なども展示してありました。

戦時中は民間船も国に徴用され、護衛もない中攻撃を受け多くの船が沈没したようです。テレビの戦争特集でも見たことなかったです、もっと広く知られるべきですね(;´・ω・)

展示室の奥には展示室や組合に関する紹介動画が流れており、ちょっとした休憩スペースもあります。
③サンクンガーデン
建物の中央にはテラス席がありました。
特にカフェ等が併設されているわけではありませんが、日向ぼっこできそうです( *´艸`)

地下2階
④地下大会議室
見学した当日は集まりがあったようで近づいておりませんが、講演会や音楽会が開催できるほどの大きさがあるようです。

⑤海員組合図書資料室
こちらは入り口に受付のお姉さんがおりましたので、記帳して入りました。
写真はありませんが、組合に関する書籍や子供向けの絵本など、海に関する資料がたくさんあり、自由に閲覧できるようです。
また、👇のようにパソコンが常設されており、映像資料も自由に視聴できるようでした。

子供向けの衣装も飾ってあり、記念写真も取れますね!これを着ながら以下で紹介するシュミレータにチャレンジすると雰囲気が出ますね( *´艸`)

こちらはお姉さん曰く、実際の船員の方が練習する操縦シュミレータを改良し遊べるようにしたものらしいです。
航路の表示やワイパーボタンが設置されており、実際に雨が降ってきたらワイパー動かさないと前が見えないなど芸が細かい・・
実際にチャレンジしてみましたが、なかなかまっすぐ進まず難しかったです(; ・`д・´)
私は残念ながらランクインすることはできませんでした(;´・ω・)

👇は見学した時のランキングですが、昨年末にチャレンジした連合の芳野(よしの)会長の記録がまだ9位にランクインしているとのことでした。

上位は実際の船員の方が記録したものが多いとのこと!ぜひプロの記録にチャレンジしてみてください!

⑥「戦没船員の碑」模型と展示
こちらは横須賀の観音崎にある「戦没船員の碑」の紹介がされておりました。
先ほど②展示室の部分で紹介した、戦時において犠牲となった船員の慰霊と平和への願いを込めて建立されたもののようです。(写真撮ってませんでした・・)

観音崎公園には、他にも砲台跡や明治2年に建てられた灯台があるみたいです。今度行ってみようかな!
書籍の紹介
本部会館には特に物販はありませんでしたが、書籍は複数販売されているようです。
ぜひ、この機会にいかがですか?



おまけ:本部会館の周辺について
本部会館は六本木駅のすぐそばと超好立地!なので、周辺には観光できるところがたくさんあります!




海員組合さんの見学に組み合わせて観光もできそうです!
まとめ:組合の研修にいかが?
今回の記事では、全日本海員組合さんの本部会館を紹介させて頂きました!
お姉さん曰く、「まだ改装したばかりで特に宣伝もしていない」とのことで、見学者も少ないようです。(私はユニオニオンのX投稿で知りました!)
展示スペース自体は小さいので、
- 組合に関する知見を広めたい方
- 少人数での組合の研修に利用
- 船に興味がある方
などにオススメかと思われます。
また、近所の新橋駅付近には、日本労働運動発祥の地「友愛労働歴史館」がありますので、こちらと組み合わせて見学されるのも良いかもしれませんね!
友愛労働歴史館についても以下の記事でまとめておりますので、是非ご覧ください👇

ご覧いただきありがとうございました!
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