会社に入ったら健康保険組合と労働組合に加入したけど、どっちも同じ組合だし何が違うの?
こんな疑問にお答えします。
✅本記事の内容
- 労働組合と健康保険組合について
- 双方の関係性について
✅本記事の信頼性
☆健康保険組合と労働組合は同じ組織?
健康保険組合と労働組合は、どちらも日本の社会保障制度において労働者の権益を保護し、労働環境の改善を目指す組織ですが、それぞれ異なる役割と関係性を持っています。
同じ組合だけど違う組織なんです!
☆労働組合とは?
簡単に言うと、
「働く人がより働きやすく、元気に勤め続けられるよう改善を目指す組織」
これが労働組合ですね!
ここでいう働く人は、この組合に所属する組合員になります。
具体的には、
- 労働者が結成する組織で、労働条件や権益の改善を目指します。
- 労働者の権利を守り、賃金交渉や労働時間、労働環境の改善を行います。
- 労働者の代表として企業と交渉し、労働者の利益を守ります。
といったところでしょうか、
詳しくは以下の記事にまとめております↓
☆健康保険組合とは?
日本の法律には「健康保険法」というものがあります。
この法律は、労働者およびその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷もしくは死亡または出産に関する医療保険給付等について定めたものになります。
健康保険組合(健保組合)は、この法律に基づき国が行う医療保険事業を代行するもので、主に大手企業やそのグループ企業の社員が加入しています。
組織構成は以下の3種類です。
- 企業が単独で設立する「単一型健康保険組合」
- 同業種の企業が共同で設立する「総合型健康保険組合」
- 地域で集まって設立する「地域型健康保険組合」
活動としては大きく2つあります。
①:保険給付
健保組合の最も重要な仕事で、被保険者とその家族が病気やケガをした際の医療費の支払いや、出産・死亡・休職などの際に手当金を支給します。
例えば病院にかかったとき、医療費の3割を窓口で支払っているかと思いますが、その残りの7割を支払っているのが健保組合になりますね。
また、出産や死亡、長期の休業に対する生活保障として傷病手当金の給付も行います。
②:保健事業
被保険者とその家族が健康な生活を送れるよう、病気の予防や早期発見の手助けをするためにさまざまな事業を行っています。
健康診断や保険情報の提供、運動施設や保養施設の利用機会提供(割引制度とか)など、健康増進のための活動を行っています。
ちなみに、健康保険料は従業員と雇用主が協力して支払っています。
☆直接の関係性は?
さて、権利や労働条件の改善を目指す「労働組合」と手当金や健康増進を目指す「健保組合」の関係性はあるのでしょうか?
ここまでお読みいただいてわかる通り、普段の活動の中で直接的に関わることはありません。
しかし、従業員の健康維持はどちらの組合も大事にしていることであり、共同で取り組むことはあります。
例えば、労働組合と健保組合、そして事業主(会社)の3者が協力して健康プログラムを実施すること。
私の労組を例に上げると、会社主体で禁煙を推進し労働組合が声掛け、健保が禁煙に向けた活動補助を負担することなどです。
また、直接ではありませんが、組合員からワクチン接種補助金が欲しいという意見を会社を通じて健保組合に伝えるなどもありますね(; ・`д・´)
まとめ:従業員の健康福祉は大事!
今回の記事では、健康保険組合と労働組合の関係性について紹介しました。
どちらの組合も労働者にとって大切な組織であり、どちらが欠けても元気に働けなくなる可能性は十分あります。
また、今回紹介した健保組合とは別に、主に自前で健保組合を持てない中小企業の方を対象とした全国健康保険協会(協会けんぽ)というものもあります。
少しずつでもよいので、各種理解を深めていってもらえたらと思います。
また、こういう知識について学ぶ機会が欲しいと考えている方、セミナーを開催されてはいかがでしょうか?
以下の記事にその開催方法まで紹介しております↓
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