“連合”春闘_過去10年間の賃上げ要求と回答

春闘
組合員
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連合さんは2024年春闘で5%以上の賃上げを求めましたね!

…で、そもそも連合ってなんでしょう?

はがパパ
はがパパ

連合さんは日本最大のナショナルセンターです!

といってもよくわからないですよね…

2024春闘で連合(日本労働組合総連合会)は、ベースアップ相当分として3%以上定期昇給分を含めて5%以上の賃上げ要求水準を掲げました。

2023春闘も5%でしたが、今回は5%以上と強気に出ましたね。

ですが、そもそも連合自体は企業別組合ではないので、要求って?

連合とはいったいどんな組織?

これまでの春闘要求と回答はどうだったのか、一緒に振り返りましょう。

今回の記事では、過去10年間にさかのぼり、

連合の賃上げ要求額とその回答についてまとめてみました!

※当記事における春闘データはweb上に公開されている当時のニュースに掲載されたものを参考にしています。万が一間違いがあった場合は、ご連絡頂けると幸いです。

※連合様における情報は、公式HPより拝見させていただきました。

日本労働組合総連合会 連合について
連合は、働くことを軸とする安心社会をめざしています。

1. 連合(日本労働組合総連合会)について

まず最初に、そもそも連合(日本労働組合総連合会)とはどんな労働組合なのか、

組織規模や組織体制など確認していきましょう。

結成:1989年 連合(日本労働組合総連合会)

~基本理念~

  1. すべての人が安心して働き、くらす社会に向けて:格差是正に向けた分配構造の転換とともに、社会的課題を克服し、持続可能な発展と平和を実現することを目指します。
  2. 労働基本権の確立と社会的公正・正義の追求:完全雇用、労働条件の改善、国民生活の向上を推進します。
  3. 国際的責任と協働:国際労働運動と連携し、多様な主体と協力して運動の変革に挑戦します。

※注:長文でしたので、AIで3項に要約しております。原文はこちら↓

基本理念|連合について
連合の基本理念についてのご紹介です。

組織構成:日本のナショナルセンター(全国中央組織)

加盟組合員数:約700万人

加盟産業別組織:47組織

地方連合会(支部):47拠点(47都道府県)

~特記~

・御茶ノ水駅から徒歩5分の場所に連合会館という、連合の拠点がある。

 また、連合会館から徒歩3分の場所にNTT労働組合本部ビルである「全電通労働会館」がある。なお、御茶ノ水駅からより近いのはNTTさんの方である。

・連合公式キャラクター「ユニオニオン」がいる。

UNION(組合)とONION(玉ねぎ)を合体させた名前が由来であり、各種イベントに参加している。過去には海外で可愛すぎると話題になったこともあるようだ。

なお、ユニオニオンは初出場した2017年ゆるキャラGPにおいて、34位という華々しい成績を収めたようだが、公式HP掲載の2017年ランキングのランキングでは幸手市マスコットキャラクター「さっちゃん」となっている。真意は不明…

また、連合公式YouTubeチャンネルRENGOTVがあり、2024年3月25日現在のチャンネル登録者数は2,110人(ニート)となっている。最も人気の動画は「一児の母、釈由美子が語る!」の25万再生である。

2018.19年にはニコニコ超会議にも出展しており、「投票するまで帰れま展」や「ブラック企業お裁き@超奉行所」などの企画を通じて若者との交流を深めている。

いかがですか?

私から一言、

はがパパ
はがパパ

真面目で面白いですねー!

その組織規模としての使命感から、真面目に活動されている反面労働組合という敬遠されがちな組織なんとか身近な存在にしたいという考えが読み取れました。

私の労組にも公式キャラクター欲しいな(笑)

ちなみに、ナショナルセンターはご存じですか?

日本の労働組合は、主に企業別組合産業別組合ナショナルセンターという3層構造になっています。

下記の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひお読みください!

日本における労働組合の3層構造_連合・産別・企業別について
2024年3月23日 更新 組合員 私が入っている会社の労働組合は”企業別組合”らしいですね。 組合は三層構造と聞いたことあるけど、どういうこと? はがパパ 組織はより大きな組織に属することで、 その影響力を高めているといったところでしょう...

2. 連合の10年間 賃上げ要求額と回答について

それでは、ここからこれまでの春闘における背景や

賃上げ要求額と回答について確認していきましょう!

※連合さんは企業ではなくナショナルセンターですので、賃上げ要求額は他の労組の目安となる要求水準、回答は連合加盟各労組の平均賃金方式(定昇相当込み)による回答額になります。

 2-1. 2014春闘「デフレからの脱却に向けた一歩」

~当時の背景~

・円安(当時1ドル=105円)による業績回復や安倍政権の強い賃上げ要請があった

トヨタ労組:ベア平均4,000円要求、回答2,700円

NTT労組:ベア平均3,000円要求、回答1,600円

連合:2%以上の賃上げを要求(ベア1%+格差1%、定昇込みで4%)

回答:平均5,928円(2.07%、定昇相当込み)

連合は2014春闘において、「底上げ」「底支え」「格差是正」を柱に掲げ、「個人消費の拡大を通じ、デフレからの脱却と経済の好循環の実現」を訴えました。

具体的には、定昇・賃金カーブ維持相当分の2%を確保した上で、ベースアップに相当する賃上げ1%以上に加えて、格差是正分で1%を求めることを基本とした2%以上の賃上げを要求水準として掲げました。

結果、最終集計(7月1日)で5,928円(2.07%)となったようです。

月例賃金の引き上げ結果を踏まえ、「これまで長きにわたり一定水準にはりついていた賃金レベルそのものを具体的に引き上げることができたことの意義は非常に大きいものがある」と評価しているとしました。

中小組合(組合員300人未満)も4,197円(1.76%)と昨年同時期比で555円上回ったようです。

リーマンショック以降、やっと回復してきた年になります。

 2-2. 2015春闘「賃上げで景気の底支えを!」

~当時の背景~

・政府の積極的な賃上げ要求が継続

・企業業績の改善は一様ではない。円安に支えられトヨタ自動車は純利益が過去最高である一方、シャープは再建途上、富士通やNECも盤石とはいえない状況。

トヨタ労組:ベア平均6,000円要求、回答4,000円

NTT労組:ベア平均6,000円要求、回答2,400円

連合:2%以上の賃上げを要求(ベア2%、定昇込みで4%)

回答:平均6,354円(2.20%、定昇相当込み

連合は2015春闘において、「賃上げで景気の底支えを!『休み方』『働き方』改革で長時間労働を撲滅!」をスローガンに掲げました。

具体的には、昨年のベア1%以上+格差是正1%から、ベア2%以上に上げたようです。

また中小組合においては、格差是正と底上げを図る目的で「最低到達水準」を設定し、定期昇給とベア分を含め1万500円以上を、非正規労働者は時給37円以上を、それぞれ引き上げるよう要求しました。

結果、最終集計(7月1日)で6,354円(2.2%)となり、2年連続で賃上げ率は2%を超えたようです。

中小組合も4,547円(1.88%)と昨年同時期比で349円増で昨年を上回りました。

ただし、非正規労働者の時給に関する賃上げについては、目標の37円以上に対し16.78円となり昨年を5.5円上回ったものの、要求額の半分にも満たない結果だったようです(;´・ω・)

 2-3. 2016春闘「底上げ・底支え」「格差是正」

~当時の背景~

・年初来の円高(121円/ドル)となる。

・マイナス金利政策が導入された。(8年後の2024年現在、解除されました)

トヨタ労組:ベア平均3,000円要求、回答1,500円

NTT労組:ベア平均4,000円要求、回答1,600円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均5,779円(2.0%、定昇相当込み

連合は2016春闘において、これまで同様デフレ脱却を掲げましたが、具体的な要求水準は昨年と同様2%であったものの、「以上」は外さたようです。

結果、最終集計(7月1日)で5,779円(2.0%)となり、3年連続で賃上げ率は2%台となりましたが、昨年と比べると575円の減額ですね(;´・ω・)

中小組合も4,340円(1.81%)とこちらも207円減。

連合は「月例賃金にこだわり賃上げの継続を求める闘争を進めた結果、賃金引上げを3年連続で実現した」「政府・財界の意向が『年収ベースでの引き上げ』にとどまっていたのに対し、連合が徹底的に月例賃金にこだわった成果だ」としています。

数年前までずっと上がらなかったわけですから、3年連続2%の賃上げ率というのは評価できると思いますが、やっぱり減額は気になりますよね。

円高起因での企業業績を気にしたのでしょうか(;´・ω・)

 2-4. 2017春闘「底上げ・底支え」「格差是正」

~当時の背景~

・継続して政府が産業界に賃金改善の取り組みを促す

・円高が昨年より9円進み112円/ドルとなった

トヨタ労組:ベア平均3,000円要求、回答2,400円

NTT労組:ベア平均4,000円要求、回答1,400円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均5,712円(1.98%、定昇相当込み)

連合は2017春闘において、昨年同様2%程度を要求水準として掲げました。

要求額は変わらないものの、賃金の上げ幅だけでなく、賃金水準の絶対値を重視し、「底上げ・底支え」「格差是正」にこだわる姿勢を昨年以上に強調しました。

結果、最終集計(7月3日)で5,712円(1.98%)となり、4年連続2%台とはなりませんでした。

しかし、中小組合は4,490円(1.87%)となり、こちらは150円増でした。

連合は「底上げ・底支えがはかられ、中小組合は昨年同時期を上回る結果を引き出した。賃金水準の規模間格差是正に向けて確実に前進した」としています。

また、非正規労働者の賃上げ(時給)は、連合が集計を開始して初めて 20 円を超え、昨
年同時期を 3 円以上上回ったようです。(3円…)

一応まだ2%程度の水準で賃上げをキープできているようですね。

 2-5. 2018春闘「3年連続2%」

~当時の背景~

・政府が経済界に「3%以上」の賃上げを求める

・円高がさらに3円進み109円/ドルとなった

トヨタ労組:ベア平均3,000円要求、回答11,700円(ベア定昇等含む)

NTT労組:ベア平均4,000円要求、回答1,800円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均5,934円(2.07%、定昇相当込み

連合は2018春闘において、昨年一昨年同様2%程度を要求水準として掲げました。

要求額は変わらないものの、「賃上げの拡がりに向けた取り組みに前回以上に注力する構え」と強調しました。

結果、最終集計(7月20日)で5,934円(2.07%)となり、1年振りに2%台となりました。

300人以上の大手組合だけだと6,111円の202円増(昨年比)

300人未満の中小組合だと4,840円で350円増(昨年比)のようです。

連合は「大手追従・大手準拠などの構造を転換する運動が定着・前進している」と総括しています。

また、賃上げとは別に2019年に向けた働き方改革に関係した諸要求が多かった年のようですね。

 2-6. 2019春闘「働く人の底上げ」

~当時の背景~

・働き方改革関連法案が2019年4月1日に施工される。

トヨタ労組:平均12,000円要求(ベ定等)、回答10,700円

NTT労組:平均2%の賃上げ要求、回答2,000円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均5,997円(2.07%、定昇相当込み

連合は2019春闘において、4年連続2%程度を要求水準として掲げました。

要求額は変わらないものの、2019春闘においては、「これまで以上に『賃金水準』に重きをおいた取り組みとする」としています。

具体的には、「中小労組や非正規労働者の賃金を向上させるために、働き方に見合った賃金の絶対額を重視し、名目賃金の到達目標を実現するために『賃金水準の追求』に取り組む」ようです。

結果、最終集計(7月5日)で5,997円(2.07%)となり、昨年よりわずか63円増加しました。

また、春闘要求を提出した6,839組合のうち賃上げ要求を提出した組合は5,504組合(約80%)であり、さらに賃金改善を獲得した組合はわずか1,896組合で獲得率は37.3%で、昨年(38,1%)を下回ったようです。

連合は「中小組合は賃金水準の追求に関する認識が高まりつつあるが、自組合の賃金水準を把握・分析する体制が不十分であることが課題」とコメントしています。

参考にしたレポートに中小組合の賃上げ配分がなかったのですが、やはり大手と中小での賃金格差が広がっていく感じがしますね(;´・ω・)

また、産別のJAMさんも「日本経済全体の危機を乗り切るには、マクロ経済の観点では賃上げしか残されていない」と2019年9月定期大会で述べています。

ちょうどコロナ禍になった年ですので、出鼻くじかれた感じですね(;´Д`)

 2-7. 2020春闘「賃金水準・格差是正」

~当時の背景~

・コロナ禍による第1回目の緊急事態宣言発令~人が町から消える。

トヨタ労組:平均11,000円要求(ベ定等)、回答8,600円(ベアはゼロ)

NTT労組:平均2%の賃上げを要求、回答2,000円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均5,506円(1.90%、定昇相当込み

連合は2020春闘において、5年連続2%程度を要求水準として掲げました。

また、企業規模間雇用形態間の二つの観点で、それぞれ目標水準と最低到達水準を設定。企業内最低賃金についても、「時給1,100円以上」を掲げています。

~企業規模間の格差是正~

30歳:目標水準「25万6,000円」、最低水準「23万5,000円」

35歳:目標水準「28万7,000円」、最低水準「25万8,000円」

~雇用形態間の格差是正~

目標水準:① 昇給ルールを導入する ② 昇給ルールを導入する場合は、勤続年数で賃金カーブを描くこととする ③ 水準については、「勤続17年相当で時給1,700円・月給28万500円以上となる制度設計をめざす」

~最低到達水準~

「企業内最低賃金協定1,100円以上」と定めている。なお、男女間の格差は、「職場実態を把握し、改善に努める」

結果、最終集計で5,506円(1.90%)となり、過去5年間を下回りました。

連合は「規模が小さい組合になるほど、前年と比べた減額・率の幅が小さくなっており、また、短時間等の労働者の時給引き上げが前年を上回ったことから、格差是正の動きが前進」とコメントしています。

今回の場合、コロナによる1回目の緊急事態宣言が2020年4月7日から5月25日ですから、春闘とド被りでした(;´Д`)

さすがに世界中で混乱している時でしたから、こればっかりはしょうがないですね。

 2-8. 2021春闘「コロナ禍中」

~当時の背景~

・コロナ禍中

・連合の中央委員会がオンラインで開催

トヨタ労組:平均9,200円(ベ定等)、回答9,200円

NTT労組:平均2%の賃上げを要求、回答2,000円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均5,347円(1.81%、定昇相当込み)※5月時点の中間発表値

連合は2021春闘において、6年連続2%程度を要求水準として掲げました。また、「社会・経済基盤の脆弱さ克服のために賃上げの流れを止めてはならない」「感染症対策と経済の自律的成長の両立をめざす」としています。

~コロナ禍による状況~

  • 観光、飲食、鉄道、航空など一部の産業にコロナ禍の影響が大きく及んでいる。
  • もともと資金が潤沢ではない中小企業や、雇用契約の更新が景気に左右されやすい有期・短時間労働者などへの影響も深刻な状況となっている。

結果、中間まとめで5,347円(1.81%)となり、過去6年間を下回りました。

連合は「コロナ禍においても賃上げの流れが継続していると受け止める」とコメントしています。

ちなみに第1回目の緊急事態宣言が昨年春闘とド被りでしたが、この年は…

  • 第二回:2021/1/8~3/21
  • 第三回:2021/4/25~6/20
  • 第四回:2021/7/12~9/30

と、ドドド被りといったところですね( ゚Д゚)ハァ?

この年は賃上げより生活の安定が第一ですね・・・

 2-9. 2022春闘「未来づくり春闘」

~当時の背景~

・コロナ禍中

・ウクライナへのロシア進行開始

・円安に進み115円/ドル

トヨタ労組:12種類の職種職位別(昨年同水準)、満額回答

NTT労組:平均2%の賃上げを要求、回答2,000円

連合:ベースアップ2%程度を要求(定昇込みで4%)

回答:平均6,004円(2.07%、定昇相当込み

連合は2022春闘において、7年連続2%程度を要求水準として掲げました。

また、賃金改善分の獲得組合数が2019年以降、低下傾向にあることも意識し、今回の方針は、すべての組合が月例賃金の改善にこだわる姿勢を強調としています。

コロナ禍がやっと落ち着いてきたタイミングになります(; ・`д・´)

しばらく賃上げは低調でしたので、そろそろ復活させたいところ!

結果、6,004円(2.07%)と3年ぶりに2%台に回復しました( *´艸`)

また、中小における賃上げ額・率ともに2015年以降で最高だったとのことです。

 2-10. 2023春闘「未来につながる転換点」

~当時の背景~

・物価高が騒がれ始め、政府よりインフレ率を超える賃上げの要請

・昨年より21円円安に進み136円/ドル

トヨタ労組:15種類の職種職位別(最高9,370円)、満額回答

NTT労組:平均2%の賃上げを要求+一時金10万円、回答3,300円(一時金は無し)

連合:ベースアップ3%程度を要求(定昇込みで5%)

回答:平均10,560円(3.58%、定昇相当込み

連合は2023春闘において、5%の賃上げを求めました。

これは1995年以来、28年ぶりなるようです。

~1995年春闘の要求内容~

規模間格差是正の観点から額を重視した「平均賃上げの要求目標は、1万4,000円中心とする。この要求額は、5,600円の定昇相当分、1,700円の物価上昇分、6,700円の生活向上分を積み上げたもの」(平均ベース賃金を28万円と推計)という内容。

昨年が4%でしたので、1%引き上げたことになりますね。

連合は、日本の賃金水準を引き上げる必要性と、人材確保・定着のための継続的な投資が重要である」「物価を上回る可処分所得増を目指す必要がある」と述べられています。

また企業規模間雇用形態間、企業内最低賃金については以下のように掲げています。

~企業規模間の格差是正~

30歳:目標水準「26万1,000円」、最低水準「24万3,750円」

35歳:目標水準「29万円」、最低水準「26万6,250円」

~雇用形態間の格差是正~

目標水準:①昇給ルールを導入する ②勤続17年相当で時給1,750円・月給28万8,500円以上」となる制度設計を目指す。

~最低到達水準~

「企業内最低賃金協定1,150円以上」と定める。

結果、10,560円(3.58%)と昨年を大きく上回りました( *´艸`)

また、中小組合においても8,021円(3.23%)と比較可能な2013年以降で過去最高だったとのことです。

連合は「企業内最低賃金協定改定の取り組み組合数は昨年同時期並みだが、回答額は着
実に上昇している」「経済のステージを転換するには、一度きりの賃上げでは不十分であり、継続することが重要」とコメントされています。

2024春闘でも継続して賃上げが求められるということですね(; ・`д・´)

 2-11. 2024春闘「賃金は上がり続ける」

~当時の背景~

・政府より昨年を上回る賃上げの要請

・昨年より10円円安に進み146円/ドル

トヨタ労組:職種職位別(最高28,440円)、満額回答

NTT労組:平均5%の賃上げを要求、ベア回答2.1%(その他含むと7.3%)

連合:ベースアップ3%以上を要求(定昇込みで5%以上

回答:3月第1回集計 平均16,469円(5.28%、定昇相当込み

連合は、賃上げ分3%以上、定昇相当分を含め5%以上の賃上げを目安と設定。賃上げ要求幅の数字「5%」は2023闘争方針と同様だが、「程度」としていた表現を「以上」に改め、昨年を上回る賃上げをめざすスタンスを明確にしました。

2023春闘において程度としていたのは、航空や旅行、レジャー業界におけるコロナ禍で打撃をうけた産業に配慮したためで、今回は連合全体で5%以上を目指すとしています。

また企業規模間雇用形態間、企業内最低賃金については以下のように目標が見直されました。

~企業規模間の格差是正~

30歳:目標水準「26万6,000円」、最低水準「25万2,000円」

35歳:目標水準「29万6,000円」、最低水準「27万4,500円」

※2020年と比較すると、4年で約1万円ほど水準が上がっていますね。

~雇用形態間の格差是正~

目標水準:「昇給ルールをつくる」「昇給ルールを導入する場合は、勤続年数で賃金カーブを描くこととする」「水準については、『勤続17年相当で時給1,795円・月給29万6,000円以上』となる制度設計をめざす」としています。

~最低到達水準~

「企業内最低賃金協定1,200円以上」と定める。

※2020年と比較して、100円上がりましたね。

連合は「日本の2023春季生活闘争は、賃金の停滞を打破し、「賃金は上げることができる」という事実を確立した重要なターニングポイントでした。今後は経済成長と共に「賃金は上がり続ける」社会経済を築るために努力すべきです。」と話しています。

賃金は上がり続ける!これは大事ですね。

2024年3月28現在、第1回の回答状況が連合さんから提示されました。

その結果は、平均16,469円(5.28%)まさかの連合の要求額を上回る状況になっています。(異例ですね)

ただ、中小企業に関しては、これに追従できるか不安視されております。

来年以降も賃金が上がり続けるためには、日本の従業員数の約7割を占める中小企業が追従できなければ、その格差は広がるばかりです(;´・ω・)

連合さんの最終回答集計が発表されるのは7月頃ですので、どういう結果になるのか、待ちましょう(; ・`д・´)

※2024年4月4日 第3回の回答集計において、ベアと定昇を合わせた賃上げ率は5.24%、300人未満の中小組合は4.69%とのことです。

3.まとめ(連合さんのバックアップに期待!)

今回の記事では、日本最大のナショナルセンターである連合(日本労働組合総連合会)さんに注目してこれまでの10年間を振り返りました。

まずは少なくともこの10年間おいて、連合の要求水準を回答額(平均賃金方式)が上回ったことはな、現時点で上回っている2024春闘が良い意味で異常だということがお判りいただけたかと思います。

先日2024年3月の大手春闘回答の途中経過のみで、国がゼロ金利政策を撤廃するなど動き始めたことはニュースでもご覧になられているかと思いますが、中小を含めた春闘回答が揃うのは6月末ごろですから、その判断は早すぎたのでは思う次第です(;´・ω・)

最後までお読み頂きありがとうございました!

今回参考に紹介したトヨタ労組さん、NTT労組さんについては以下の記事にまとめておりますので、ぜひお読みください!

”トヨタ労組”春闘_過去10年間の賃上げ要求額とその回答について
2024年3月13日 更新 組合員 トヨタ労組の賃上げ要求額はすごいなー!これまでもこんな感じだったのかな? はがパパ 他労組を牽引していますよね!でも時代と共に難しい時期もあったようですね。 2024春闘でトヨタ労組は最高で”月額2万8,...
”NTT労組”春闘_過去10年間の賃上げ要求とその回答について
2024年3月19日 更新 組合員 NTT労組さんは2024年春闘で5%の賃上げを求めているね! 組合員さんも多いって聞いたよ! はがパパ NTTさんは日本最大級の企業ですからね! NTT労組さんもきっと日本最大級なのかもしれませんね! 2...

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