2024年4月19日 更新
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こんにちは!はがパパです。
”スズキ労組”さんは2024春闘凄いことになってますね!
「スズキ労組の過去10年間での春闘結果はどうだったんだろう?」
「そもそもスズキ労組ってどんな組織だろう?」
今回の記事では、過去10年間にさかのぼり、
スズキ労働組合さんの賃上げ要求額とその回答についてまとめました!
※当記事における春闘データはweb上に公開されている当時のニュースや連合発行の報告書に掲載されたものを参考にしています。万が一間違いがあった場合は、ご連絡頂けると幸いです。
※スズキ労組様における情報は、公式HPより拝見させていただきました。
目次
1. スズキ労働組合について
まず最初に、そもそもスズキ労働組合とはどんな労組なのか、
組織規模や組織体制など確認していきましょう。
結成:1946年 鈴木式織機労働組合
支部数:7支部
所在地:静岡県浜松市 SUN会館(suzuki union network)
組合員数:16,866人(2022年6月時点)
上部団体:スズキ関連労働組合連合会、自動車総連、連合等
~スズキ労組について~
労働組合は、個々の力が小さくても、協力すれば大きな変化をもたらせることを示しています。個人が上司に給料交渉をするのは難しいですが、労働組合として要求すれば、会社は無視できません。スズキ労働組合は、賃金引き上げや労働時間の短縮、職場環境の改善など、働く者の幸せづくりに取り組んでいます。さらに、労金活動や共済活動を通じて、組合員の生活をサポートしています。(AI略)
~特記~
スズキ労組HPのトップページに今は懐かしいカウンターが設置されている!(懐い!ぜひ更新してみて( *´艸`)
各支部ゴルフコンペや果物狩り、USJツアーなど多様な組合員が参加できるイベントを開催している。
本社も支部も全て静岡県内に位置している。
会館の周辺駐車場はやはりスズキの車しか停まっていない(GoogleEarthより)
組合員数はホンダ労組さんの半数程度ですが、ここまで静岡県内に集中していると集まりがあった際の交通費が浮きますし、人数規模がもの凄いことになりそうですね(; ・`д・´)
ちなみに、会館のすぐ近くにスズキ歴史館というものがあるようです。
実は私もスズキユーザーですので、ぜひ行ってみたい( *´艸`)
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2. スズキ労組の10年間 賃上げ要求額と回答について
それでは、ここからこれまでの春闘における背景や
賃上げ要求額と回答について確認していきましょう!
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2-1. 2014春闘「回復」
~当時の背景~
・円安(当時1ドル=105円)による業績回復や安倍政権の強い賃上げ要請があった
・リーマン・ショック前の08年春闘以来6年ぶりのベースアップ回答が相次いだ
・スズキ株価:2014年1月終値 673円
労組:平均3,500円のベースアップ要求
企業:平均800円の回答
リーマンショック以降、やっと回復してきた年になります。
自動車各社6年ぶりのベアを行い、トヨタ自動車が2,700円と高水準の回答を得る中、スズキは消費税や自動車税の増税後に販売が落ち込むリスクから、賃上げは800円としたようです。
一時金については、5.5ヵ月分でとなったようです。
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2-2. 2015春闘「デフレ脱却」
~当時の背景~
・政府の積極的な賃上げ要求が継続
・連合がベースアップ2%以上を方針とした
・スズキ株価:2015年1月終値 939円
労組:平均6,000円のベースアップを要求
企業:平均1,600円の回答
ベアは要求の6,000円には遠く及ばなかったものの、昨年の倍となる回答を勝ち取りました。
この年は自動車総連としては全ての組合で6,000円以上の賃金改善を要求したようですね!
また、一時金については昨年を上回る5.6ヵ月分で落ち着きました。
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2-3. 2016春闘「底上げ・底支え」
~当時の背景~
・年初来の円高(121円/ドル)となる。
・スズキ株価:2016年1月終値 914円
労組:平均3,000円のベースアップを要求
企業:平均1,200円の回答
昨年よりも改善額は下がってしまいました。
自動車産業全体での底上げを理由に各社賃上げを求めましたが、各社とも中長期的な競争力低下への懸念、足もとの業績や今後の見通しの不透明さを理由に厳しい交渉となったようです(;´・ω・)
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2-4. 2017春闘「慎重」
~当時の背景~
・継続して政府が産業界に賃金改善の取り組みを促す
・円高が昨年より9円進み112円/ドルとなった
スズキ株価:2017年1月終値 1,092.2円
労組:平均3,000円のベースアップを要求
企業:平均1,500円の回答
昨年に引き続き、先行き不透明な内外の経済状況、見通しにくい経営環境が影響し慎重になっている年になります。
自動車各社ベアは要求額に達しなかったものの、4年連続でベアが実施されました。
結果としては、昨年の回答額を300円上回りました。
一時金については、昨年を0.1ヵ月分下回る結果であったようです。
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2-5. 2018春闘「3%以上」
~当時の背景~
・政府が経済界に「3%以上」の賃上げを求める
・円高がさらに3円進み109円/ドルとなった
スズキ株価:2018年1月終値 1,557円
労組:平均3,000円のベースアップを要求
企業:平均2,400円の回答
政府の追い風もあり、昨春闘を900円上回る結果となりました。
ベア実施は5年連続になります
年間一時金は5.8か月分と、昨年を上回ったようです。
ちなみにこの年から、トヨタ自動車はベアを非公開にしました。
「トヨタの回答を見てから自社の回答を決めるという習慣が、それぞれの労使の真剣な話し合いを阻害しているのではないか」という当時の豊田章男社長の発言が影響したようですね(; ・`д・´)
興味のある方は以下の記事にまとめていますので是非お読みください。
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2-6. 2019春闘「働く人の底上げ」
~当時の背景~
・連合発表の平均賃上げ率2.13%
スズキ株価:2019年1月終値 1,418.5円
労組:平均3,000円のベースアップを要求
企業:平均1,500円の回答
この年から、トヨタ労組はベア要求額を非公開としたため、自動車各社の足並みが乱れたようです。
スズキ労組は昨年に引き続き、3,000円のベアを求めましたが、900円下回る結果となりました。
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2-7. 2020春闘「先行き不透明」
~当時の背景~
・コロナ禍の始まり
スズキ株価:2020年1月終値 1,258円
労組:平均3,000円のベースアップを要求
企業:平均1,300円の回答
この年は、トヨタがベア0回答であったことから、非常に厳しい年となったようです。
賃金改善額は昨年を200円下回る結果となりました。
この結果に対し、労組としては妥結しておりますが、組合員からは不満の声もあったようですね(;´・ω・)
一時金についても、5.8ヵ月分の要求に対し、5.5ヵ月分でした。
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2-8. 2021春闘「コロナ禍」
~当時の背景~
・コロナ禍中
スズキ株価:2021年1月終値 1,177円
労組:平均7,500円のベースアップを要求
企業:平均7,300円の回答
コロナ禍の影響で、各地でロックダウンが行われている年ですね(;´・ω・)
インドなどでのロックダウンが響き、減収減益が見込まれていましたが、急速に進むEV化に伴う技術開発も急務になっていたことから、頑張りへの期待を込めて満額に近い回答となったようです。
ただ、スズキの鈴木修会長が「組合の要求が抑えめで冷静に交渉できた。組合員の頑張りに報いる」とのコメントを残していることから、もう少し強気でいっても良かったかもしれませんね(; ・`д・´)
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2-9. 2022春闘「半導体不足」
~当時の背景~
・コロナ禍中
・ウクライナへのロシア進行開始
・円安に進み115円/ドル
スズキ株価:2022年1月終値 1,216円
労組:平均7,500円賃上げ要求(定昇+人への投資)
企業:平均7,100円の回答
この年は、ウクライナ進行も始まり、半導体の供給不足も目立った年ですね。
昨年と同様の要求額に対し、200円下がる結果となりました。
一時金は5.4ヵ月分の要求に対し、満額回答だったようです。
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2-10. 2023春闘「5%」
~当時の背景~
・物価高が騒がれ始め、政府よりインフレ率を超える賃上げの要請
・連合が5%程度の賃上げ実現を要請
・昨年より21円円安に進み136円/ドル
スズキ株価:2023年1月終値 1,209.7円
労組:平均12,200円の賃上げ要求(定昇+人への投資)
企業:満額回答
この年は、軒並み満額回答が続きました。自動車連合に加盟する主要12組合のすべてが満額回答となったようです。
ただもちろん妥結額に差はあり、非公開のトヨタを除くと最高がホンダの19,000円、最低が日野自動車の7500円でした。
各社業績や内部留保に違いがあるため、企業によっては清水の舞台から飛び降りる気持ちで回答せざるを得なかったところもあったようです。
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2-11. 2024春闘「昨年を上回る賃上げ」
~当時の背景~
・政府より昨年を上回る賃上げの要請
・連合が5%以上の賃上げ実現を要請
・昨年より10円円安に進み146円/ドル
スズキ株価:2024年1月終値 1,672円
労組:平均21,000円の賃上げ要求(定昇+人への投資)
企業:組合要求を超える平均10%以上の賃上げ
スズキはこの年、集中回答日を待たずして要求額を上回る月額10%以上の賃上げを実施すると回答したようです。
賃上げ率としては過去最高とのこと。
ただ、間違いなく主な配分は初任給であり、高校卒で約20万円、大学卒で約25万円、大学院卒で約27万円に引き上げるようで、トヨタ自動車との優秀な人材獲得競争に繋げることを目的とした対策のようですね。
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3.まとめ
今回の記事では、スズキ労働組合さんに注目してこれまでの10年間を振り返りました。
これからの時代を担う人材獲得競争がさらに激しさを増しそうですね(; ・`д・´)
最後までお読み頂きありがとうございました!
春闘については以下の記事にもまとめていますので、ぜひお読みください!
![](https://papa-haganai.com/wp-content/uploads/2024/03/スクリーンショット-2024-03-10-223414-160x90.jpg)
![](https://papa-haganai.com/wp-content/uploads/2024/04/スクリーンショット-2024-04-15-223228-160x90.jpg)
![](https://papa-haganai.com/wp-content/uploads/2024/03/スクリーンショット-2024-03-04-211845-160x90.jpg)
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